リョウパンマンです(^_-)-☆

今回はコブを滑る前に身につけたい基本操作ということでお送りしていこうと思います。

コブを滑るためにはまずは基本操作を身につけるべし

コブを滑るために必要な基本操作はスキーの基本的なことと変わりません。なぜなら同じスキーですからね。基礎練習が嫌いな方もいらっしゃいますが、基礎練習の不十分さはあとからボディーブローのように徐々に上達の道を閉ざします。

また、コブレッスンを10年以上やっていて思うことですが、コブのレッスンに来られる方は全員ではありませんが、スキーの基本操作が上手ではありません。

その状態でコブをうまくなろうなんてそんな甘い話はありません。しかし、基本的なスキー操作が少しでもアップするだけでコブは楽に滑れるようにもなります。だからこそ自分のスキー操作の土台のベースアップをしていただきたいです。

ターンを構成する3(4)つの「か」

では、どんな要素を練習していけばよいのかということですが、ややこしいことをやることはなく基本的なスキーに必要な要素をきちんとつぶしていけばよいのです。

ターンを構成する3つの「か」を練習します。

・「か」じゅう・・・荷重、加重

・「か」どづけ・・・角づけ

・「か」いせん・・・回旋

この3つのことをしっかり練習されればいいのです。

コブでとにもかくにも大事になるのは回旋要素!

コブの中で特に重要視するのは、荷重と回旋です。さらに絞ると回旋です。回旋できるということはきちんと荷重できているからという意味ではまず荷重ですがその辺の細かい話は置いておきます。

自由にスキーを回すことができればコブは滑ることは可能になります。スキーを思い通りに回せないからコブが滑れないとも言えます。

ではどうしましょう・・・ということなのですが、はっきり言います。私がいつも言っていることですが、コブ滑れるようになりたかったらピボット操作をやりまくれということです。素直に練習した方は本当にうまくなっていますね。

ピボット操作=回旋要素です。

私はピボット操作を軸にすべてを考えます。そうすることでスキーがとてもシンプルに考えられます。私がいつもレッスンするピボット操作はできるだけ小さくスキーを回せるようにすることを伝えます。それはコブの中ではさまざまなコブの大きさに対応するためです。なので極端に言えば落下することなくその場でスキーが回せることです。でも斜面ですからもちろん少しは落下してしまいますけどね・・・

これを軸に、小回り、中回り、大回りとターンサイズが広がった場合、スキーを回していくことをゆっくりにしていけばターンサイズが広がっていきます。もちろんスピードが変わっていきますので、外力の要素も出てきますがすべてがピボット操作で完結することはありませんが、軸になるものをピボット操作にすることでそこに必要な要素を肉付けすると考えれば、一番最小で回るピボットも大回りも自分の中では同じことをやっていることになります。

だから、私のピボットレッスンで頑張った方は、整地での小回りや中回り、大回りのレッスンをしていないのに何気なく滑ったときに滑りやすくなったと感じるのです。

スキーだけでないですが、上達できない人の考え方はあれはあれ、これはこれとばらばらに考えてしまうことです。軸となる考えに必要なことを肉付けするという考えになるととてもシンプルなので楽になります。ピボット操作に関しては下記のリンクから動画でしっかり学んでもらえれるのでまだの方はぜひどうぞ!ピボット操作をしっかりやりきれば「荷重」、「回旋」の要素を一気に上達します。

角づけの要素でさらにスキー操作のスキルアップ

上記に記載したようにコブを上達しようと思った時にはまず「回旋」の要素を身につけてもらうのがよいですが、それと同時かその次に「角づけ」の要素のレベルアップを目指してもらいたいです。

現在のスキーはカービングスキーが主流なので、からだを傾けるだけで簡単にスキーがよく曲がりますが、そうではなく特に股関節を中心に足元から自分でスキーを操作する感覚を身につけてもらうために斜滑降の練習をするのがよいです。また斜滑降の練習をすることで、外足内足の操作感覚を磨くことができます。そうすることで、コブを滑る上でよく問題になる内足に乗って、外足を蹴りだしてしまい、足がばらけてX脚が発生してしまうと問題の解消に役立ちます。また、コブでのカービング操作(切った操作)を行っていくためにも斜滑降の練習は欠かせません。ちょっとした移動の際にも練習できますよ(^_-)-☆

荷重と加重の違い

荷重・・・スキーに自分の体重を乗せていくこと

加重・・・スキーヤーからスキーに働きかける、力を加えていくこと

もう少し具体的に説明していくと、例えば体重60キロの人がいて両足で立っている状態から右足に、左足に体重を乗せていく、移動してようなことが「荷重」です。
歩く運動で見た場合、右足に体重を乗せて、その次に左足に体重を乗せることの連続をしていると思います。

加重はある人が加える力そのものです。荷重は体重を乗せていくに対して、その人自身が何キロの力を出せるかということを意味します。
歩く運動で見た場合、わずかですが右足に体重を乗せて(荷重)、右足で蹴るような動き(加重)をして前に推進して歩いています。この蹴るような動きが加重になります。

歩行を例に挙げましたが、荷重できているから加重できると言えると思います。しっかりと体重を乗せられていないのに力を加えることはできません。これはスキーでも言えてまずはきちんと荷重できる状態を作ることが優先になります。

上でピボット操作や斜滑降の例を挙げていますが、これは正しく荷重できているからできる動きであってそれがなされていなければ実現できる動きではありません。

スキーの局面においての「荷重」は、主にターンの中盤~後半になります。「荷重」と表現するものは後から紹介する伸身抜重との組み合わせが強くなります。

「加重」はターン前半から中盤にかけての要素が強くなる傾向になります。「加重」と表現するものは、後から紹介する屈伸抜重との組み合わせが強くなります。

コブで慣れないうちはまず荷重の要素を重点に練習(主にスキーをずらせる練習、低速)をして、その後加重の要素をプラス(高速のスライドターンやカービング要素の強いバンクターンやニューライン)できるとよりキレのあるターンに仕上がっていきます。

加重という要素をスキーで練習するときは、シュテムターンが有効的です。シュテムターンはターン前半部でボーゲンを取りますが、この時に外足を広げ加重する感覚を覚えます。そうすることで、ターン前半から斜面にきちんと立つことができ、安定した滑走が可能になります。

ターンとターンを繋げる抜重操作

抜重・・・スキーにかかる圧(ターン後半)を解放することで、ターンのきっかけになるターンを補助してくれるような役割があります。

上で紹介しているピボット操作をゆっくり練習したり、超緩斜面で斜滑降をつなげるような形でターンをした場合は抜重操作がなくてもターンができます。スピードが速くなってきたり、緩斜面と急斜面が次々とやってくるコブにおいては、重心をスムーズに落下させていかないと後傾になってしまうため抜重動作が必要になります。

ターン後半の圧の抜き方、抜重は伸身抜重(ストレッチング)と屈伸抜重(ベンディング)の2つに分かれます。

取り入れやすい伸身抜重(ストレッチング)

伸身抜重はターン切り換え時に、伸び上がり動作、ジャンプ動作を用いるターン技術です。伸身抜重はどの方もこれまでの運動経験でジャンプ動作をしたことがあるため取り入れやすい抜重方法です。

伸身抜重は重心の上下動が出るのが特徴です。なので、コブにおいてはスピードが早くなってくると伸身抜重では滑られなくなります。そのことから低速、中速でターンするときに向いています。なぜかスピードが出てくると滑られなくなるのかと言えばコブは凹凸だからです。凹凸のリズムと重心の上下動のリズムが合っていれば問題なくコブはクリアできますが、リズムに合わなくなると滑られなくなります。しかし、先ほども述べたように馴染みがある取り入れやすい抜重方法なので、コブをトライしていく初歩の段階では伸身抜重を用いてコブを滑るのはよい方法です。

また、伸身抜重の良い所は重心の移動がしやすいため、リカバリーに使えます。少し後傾になってしまった場合に斜面に対して伸び動作を使ってあげることで一度ポジションをリセットさせることができます。

伸身抜重で滑るコブの滑り方は以下のリンクから学んでいただくことができます。

コブの上達を目指して習得したい屈伸抜重(ベンディング)

ターンの切り換え時に、曲げの動作、引き込み動作を用いるターン技術です。屈伸抜重は伸身抜重と比べきっかけがつかみにくいと感じる方がほとんどです。たまにレッスンをしていて、屈伸抜重のことは知らなかったけどすぐに出来てしまう方もいらっしゃいますが、すぐにできる方は稀です。私自身とても屈伸抜重に苦戦した1人で、屈伸抜重のタイミングを掴むまでにかなりの時間を要しました。難しさの原因は伸身抜重はジャンプ動作で切り替えを行うので馴染みのある動作ですが、屈伸抜重は真逆の動作だからです。

屈伸抜重は伸身抜重と異なり、重心の上下動が出ないのが特徴です。コブで吸収動作を呼ばれているのは屈伸抜重のことです。コブの凹凸においても重心を一定に保ちながら滑ることができるのでスムーズに切り替えを行えます。そのことから中速、高速でターンするときに向いています。

また、屈伸抜重を用いるとターン前半の捉えがやりやすくなります。前半の捉えが出てくることでターン全体のコントロール感が出てくると同時にスキーの動きに推進力が出てきます。コブにおいてはターン前半部はコブの裏側になります。コブの裏側を捉えられることでしっかり斜面に立つように立つことが可能になり、流れのある滑りが実現されます。

コブの最初のアプローチは伸身抜重がしやすいと言いましたが、さまざまコブに対応していこう、コブを上手くなっていきたいと思われるのであれば、屈伸抜重の習得は必須です。

↓↓コブを滑るときの伸身抜重と屈伸抜重の特徴を簡単ですがまとめたのが以下のものになります↓↓

伸身抜重と屈伸抜重の使い分け

足の長さ(曲げ伸ばし)で伸身抜重と屈伸抜重を比較すると・・・

【伸身抜重】
ターン前半は脚が伸びている(長い)。
中盤は脚が少しずつ曲がってきている(中間)。
後半は脚がさらに曲げられていく(短い)。
切り替えは1番脚が伸びている(長い)。

【屈伸抜重】
ターン前半は脚がだんだん伸びていく(長くなっていく)。
中盤は1番脚が伸びている(1番長い)。
後半は脚がだんだん曲げられていく(短くなっていく)。
切り替えは1番脚が曲がっている(1番短い)。
※足が一番長くなるのは、ターンによっては中盤から後半の間くらいになることもある。

最初は伸身抜重、屈伸抜重と別で練習をして、最後は伸身抜重と屈伸抜重を混ぜて使い分けられるように練習をなさってみてください。コブで吸収動作と言われているのは屈伸抜重の動きのことを指しています。

 

まとめ

スキーの基本的なことを習得しようといろいろやっていると大変ごちゃごちゃしてきますが、実際に丁寧に分解してみるととてもシンプルです。

ターンの基本的な構成要素は、荷重(加重)、角づけ、回旋この3(4)要素になります。頭文字をとって3つの「か」と呼んでいます。この3つの「か」を丁寧に練習してあげることがスキーの基本スキルを高めてくれます。

ターンの構成3要素に加えて、ターンとターンのつなぎとなる抜重動作を練習することでターンのつなぎがスムーズになります。スキーの基本的なこととしてはこれで完成です。

そして、コブに付随することを少々加えてあげることで十分なのです。
1つ1つの要素を丁寧に仕上げてあげることで、コブに臨む準備が完了です。

コブを滑る上ではもちろん、コブ独特的な感覚や見方、コブへの馴れなどもありますが、何やともあれまず底辺をしっかり作っておくことでスムーズにコブへアプローチしていくことが可能です。コブを上手くなりたいならスキーの基本は確実におさえていきましょう(^^)/

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